2007年9月2日日曜日

眠る

近藤さんに「寝顔が可愛いわね」と言われた。
はい。寝るのが好きなんです。死ぬじゃないかなと思うほどに。と言って笑った。


この前、田舎の家で久しぶりに亭主と並んで寝て、酔った亭主のとどろくようなイビキに久々で驚いて飛び起きた。 亭主が酔うとすごいイビキである。 確実に目覚める。 で、たぶん無呼吸の時間があって、「しーん」となる5秒くらいがある。 死ぬんじゃないかな?と思わず体を硬くして待ってしまう(何を?) 
で、またゴ!っという独特のイビキが始まって、ホットするような気持ちになる。

 で、そっから寝られない。 畜生。起きちゃったよ。どうしたらいいかなぁと。

 トイレに起きたりお水を飲んだり、縁側の椅子でちょっと寝てみたりしてしまうのだった。

 その次の日は、あまりお酒を飲まなかったので、これまた寝息が超静かで

 「死んだのだろうか?(もしかして突然死)」と逆に心配になり、確認のためにそっと顔を見たりして小さい寝息を聞いて、ああ、やっぱり生きてるな。 と思ったりするのだった。

 人間の幸せって何かなと、最近思うことが多いんだけど、誰かといっしょに食べたり寝たりすることじゃないかなと思うのだ。

 人間の人生なんて寝て食べることくらいじゃないか。 それを誰かと共有することが幸せなんじゃないかなと最近は思う。

 母親の蒸発した父親が、ウスラボケになって大阪の老人ホームで発見され、お盆には家に帰省ということで、1週間ほど愛媛で過ごしたことがある。 そこでじいちゃんがいびきかきながら昼寝して、母親と犬のモモタもいっしょにソファに寝ている姿というのは、平和そのものであった。 思わず私は涙が出そうになり、写真を残してあげたら、母親がそれを少し大きくしてアルバムにはってあった。

 誰かと寝たり、食べたりすることが幸せなんだったら、私は亭主とはそんなにいっしょに寝ないかもしれないけど、いろんな人ととにかく寝たり食べたりする方じゃないかなと思うのだ。 フィリピン人のAの子どものコウイチも泊まりに来てくれる。 妹ともショッチュウご飯を食べる。 友達もとても多い。

 まぁ。友達がめんどうくさいときもタマにはあるが、大切にしておかねばならないと思うのだった。 

 亭主の寝息を聞きながら思った。

 これから先、いったいどれほどの寝息を聞いて過ごせるだろうか。

 寝て。起きて。食べて。 寝て。起きて。食べて。

 そして、やがて死ぬのだろう。

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