不思議
ジーナのお父さんが亡くなって、急にフィリピンに帰国することになったそうだ。
泣きながら電話があった。
ジーナがしっかりしていたからお父さんは幸せだったよ。家ができるまであと少し生きてほしかったねぇ。と話をした。
「そうなのよ。昨日電話で話したばっかりだったのよ」
新しい家ができたらお父さんの部屋もあるからね。もうちょっと頑張って。と話したその夜に急に風邪ひきがひどくなってあっさり亡くなったそうだ。 90歳だったという。
ほんまに兄弟の多いフィリピン人、お父さんといっても結構な高齢でびっくりした。
この年になってくると、親が死んだりとか介護とかいう話も出てきて、私も他人ごとではない。でも、いつかその日は来るので、その日に向けて私は何をするべきなんだろうか。
今日もまた会社に壊れたパソコンが担ぎ込まれた。なんとかデータは残してほしいと。
掃除とかはちゃんとしてたんですけどというけれど…。まぁ。ようここまでホコリを吸い込んでますなというようなパソコンでびっくり。 全部分解し、丁寧にお掃除して、一生懸命に復旧。 マザーボードはコンデンサーが3つも4つも爆発寸前だし、電源はへんな臭いがしてますけど。 ペンティアム4は生きてるみたいです。メモリーも生きてるみたいですが、CDロムは通電したままフリーズしてしまうし。 どうします?。 え~お金もないのかぁ。
う=ん。
と会社の中古をあさり、アスロンとちょうどいいボードがまた出てきて、電源もほとんど使ってないのをつけて、CDロムドライブもましなのを出してきて作ってあげたという。データは生きてました。チェックディスクで無事起動。
5時間ほどかかりました。 ほんまになぁ。データ復旧とか頼んだら10万とかするんやぞ。と。高いなぁと思うかもしれませんが、それだったらちゃんとパソコンはメンテナンスをして使いましょう! うちの会社には10年選手のパソコンが現役です。 最初に買った原型はケースくらいで、部品交換してはクローンのようにいろいろいじってますけど。
でも、本当に自分でも不思議なのだけど、機械いじりが嫌いじゃないのだった。
父親がカメラ屋で私が小さい頃、よくカメラの修理をしていた。私の父も器用な人で夜な夜な細かい部品をいっぱい出してカメラの修理をしていたことを思い出す。
会社に死んだマザーも何個かあるので半田コテを父ちゃんに借りてお正月などにコンデンサーの交換に挑戦したいと思っていたりする。 父ちゃんもまさか娘までもが半田ごてを握るとは思わなかっただろう。 私もこのごろパソコンのマニア度が上がってきてやってみたいことのひとつなのであった。まぁ。買ったら安いんだけどね。これは趣味ですな。
その父親の死んだ兄という人も、これまた現場監督でカメラが趣味で機械いじりが好きだったのだそうだ。
確かに私の血の中に父親の遺伝子が入っているのだろうなと思う。
私は、死んだ人や会えなくなった人のことを、いつも私の中にあると感じる。
だからさみしくない。
新聞を読んでるとき、別れた彼が唇をとがらして新聞を読んでいた表情を思い出し、なんやいうてもあの人が好きで、私の中に彼はいるなとふっと思う。
だからさみしくない。
私は一人でもさみしくない。
いろんな人が私の中にいる。
願わくばあの人の中にも私がいたらもっと嬉しいけど。
ジーナもたくさんの人が入ってる人だから、きっと大丈夫だろう。
パソコンをいじりながらそんなことを考えた。
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