2013年7月10日水曜日

離婚はいつも正しい


実はうちの夫婦は結構仲がいい。よく言われる。 で、私はいつも、子どもがいないとそうなるよ。と言うのであるが、お互いしかいないので仲よくするしかないのである。

朝、汗に濡れた夫のハゲ頭を指でさわり、今日も濡れていて健康だ。と私が言うと、夫は俺の頭は犬の鼻か!と大阪的な会話から始まる。



夫も最近、うつ病チックな時もあるらしい。若くして車いすになって、ろくにすることもない、お金もないとなれば、そりゃ当たり前だろうと思う。 私は、とにかく生活に忙しく、仕事はありがたいことになんとなく次々と来るので、それをこなすのに精一杯で、夫のメンタルヘルスまで面倒みきれないから、基本的にずっとほったらかしである。

いや、ずっと前から、我々夫婦は互いに非常に独立した関係であった。趣味も、味付けもほとんど一致せず、一致しているのは共通に聞く音楽くらいで、たまに夫婦でコンサートやカラオケ行って遊ぶくらい。 そこまで深い話なんかしないし。基本はギャグばかりを言い、ゲラゲラ笑っているだけである。


友達夫婦が離婚した。

ショックだったし、びっくりした。 仲がいいじゃないかと思っていた。
そして考えさせられた。

夫婦って何なんだろうと。結婚するとなったら、超仲良かった時期があったはずだし、それが仲が悪くなって、うまくいかなくなるって…。その最初のほころびは、いったいどんな感じで始まるんだろうと…。

夫婦は他人だから、お互いに努力して常に歩み寄っていかないといけません。

とか、そんな言葉は知ってるけど。はたして、そんな夫婦はいったいいくつあるのだろうと思う。

夫が定年になって家にずっといるようになったら絶対にイヤ。とか、みんな普通に考えている。

うまくいく夫婦と、うまくいかない夫婦の間なんて、本当に紙一重なんじゃないかなと思う。

離婚する。すると言いながらしない友達も多い。 どうせ離婚して他の人と付き合っても、結局同じ感じになる気がする。だったら、めんどくさいし、今のままでいいのよ。とか。


うちの夫婦だって、トキメキはまったくない。 夫が口をポカンと開けて、AKB48を食い入るように見ている横顔が非常に情けなく、思わず下唇を引っ張る。

夫が「何すんねん!」と言うと、私が「おもしろいから!」って言うとか、そんなくだらんことをして遊ぶ。 小学生くらいの感覚で楽しく私はいるんだけど。それで満足しない人もそりゃあるだろうなと思う。
うちの夫は、たしかに尊敬するところがほとんどない。

言い訳ばかりの卑怯な奴(の時もある)。アイドルオタクな小市民。  セコイ。 ま、きりがないが。
私もデブ。大雑把。料理下手、掃除キライと。いろいろあるし。お互い様で…

で、これが、超ステキなダンナだった場合に、私もものすごい料理とか掃除とか頑張るんかなとか。

いろんなことを考えるのである。

結局、運命の中で縁があっていっしょになった夫婦が、ただ何となくいっしょにいるだけで、結局そこに実は深い意味なんてないのかなとか。 友達の離婚を聞いて考えた。

離婚するなんて。何て悲しい。

と、たしかに一瞬そう思うけど、でも、運命を積極的に変えていくエネルギーがある二人だったんだろうなと思うことにした。

離婚は前向きなことなんだと思う。 私はたまたましないだけ。

夫に言ってみた。 私はあなたと結婚できてよかったよ。と。

ちょっとダケ。嬉しそうだった。

ときめきはないけど、私はもうこれでいいや。

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